ボート・漕艇選手のスーツは、オーダーで作るのが最適解です。長時間の乗艇とウエイトで発達した広い背中・太もも、そして長い手足は、既製スーツが想定する標準体型から大きく外れているからです。稲沢のオーダースーツ専門店として数多く採寸してきた経験からいえば、漕艇(ボート)体型の方はジャケットの背中・肩と、スラックスの太ももで「どうしても合わない」壁にぶつかります。この記事では、ボート体型がスーツで抱えやすい悩みと、オーダーで解決する具体的なポイントを、実際のフィッティング目線で解説します。
なぜボート・漕艇選手のスーツはオーダーが正解なのか
ボート競技は全身を使う持久系スポーツでありながら、ドライブ動作で背中・脚・体幹に強い負荷がかかります。その結果、広背筋と僧帽筋が発達して背中が厚く広くなり、太ももとお尻も大きくなります。一方でウエストは絞れている選手が多く、いわゆる「胴が締まって背中と脚が張った」体型になりがちです。既製スーツはこの落差(ドロップ)を想定していないため、背中に合わせると胴が余り、胴に合わせると背中がつっぱる、という二者択一になってしまいます。オーダーであれば背中・肩・胸・ウエストをそれぞれ独立して採寸できるので、この矛盾を解消できます。アスリート体型のスーツ選びの考え方とも共通する部分です。
広い背中と広背筋|ボート体型のジャケットで最も差が出る部分
漕艇選手のジャケットで最初に問題になるのが背中です。広背筋が発達していると、腕を前に出したときに背中の生地が足りず、ジャケットの裾が持ち上がったり、肩から背中にシワが寄ったりします。既製品ではこれを避けようとワンサイズ上げると、今度は肩幅と着丈が大きすぎてだらしなく見えます。オーダーでは背幅(バックワイズ)と肩甲骨まわりのゆとりを増やしつつ、肩と着丈は体に合わせて詰められるため、動きやすさと見た目を両立できます。背中の張りでジャケットが浮く悩みは、背中が張ってジャケットが上がる方向けの解決策でも詳しく触れています。
太ももとお尻|スラックスがパツパツになる理由
レッグドライブで鍛えられた太ももとお尻も、既製スラックスでは大きな壁です。ウエストに合わせてパンツを選ぶと太ももが入らず、太ももに合わせるとウエストがぶかぶかになります。無理に細いパンツを穿くと、座ったときに生地が引っ張られてヒザや太ももに横ジワが出て、傷みも早くなります。オーダーではワタリ(太もも周り)とヒップを実寸で採寸し、ウエストとのバランスをとって仕立てられるので、見た目のシルエットを崩さずに快適さを確保できます。太もものパツパツを防ぐ採寸は太ももが太い人のスラックス選びもあわせてご覧ください。
「背中と脚だけ合わない」を一度の採寸で解決したい方へ。INFINITY TAILORはボート・漕艇体型のフィッティングを得意としています。無料相談で体型のお悩みを聞かせてください。
長い手足・リーチ|袖丈とパンツ丈の落とし穴
ボート選手はリーチ(腕の長さ)が武器になる競技のため、手足が長い方が多いのも特徴です。既製スーツは着丈や身幅を基準にサイズが決まるため、体に合うサイズを選ぶと袖が短く手首が出てしまう、あるいはパンツ丈が足りず靴下が見える、といったことが起こります。逆に袖・丈に合わせて大きいサイズを選ぶと全体がゆるくなります。オーダーなら袖丈・パンツ丈を単独で調整できるので、手足の長さに正確に合わせられます。長身の方は高身長の方のスーツ選びの視点も参考になります。
ストレッチ素材で漕ぐ動きにも対応する
スーツは仕事や式典で着るものですが、電車で吊り革につかまる、車を運転する、パソコンに向かうなど、日常でも腕を前に出す動作は多いものです。背中と肩が発達した漕艇体型では、こうした動きでジャケットがつっぱりやすくなります。当店ではストレッチ性のある生地を多数扱っており、動きの多い方には伸縮素材をおすすめしています。見た目はきちんとしたウール調でも、実際に着ると腕が上げやすく、一日着ても疲れにくいのが利点です。
稲沢の実店舗で見ているボート体型フィッティングの観点
実際の採寸では、数字だけでなく「腕を前に組んでもらったときの背中の張り」「椅子に座ったときの太ももとお尻の余裕」を必ず確認します。漕艇経験者の方は立ち姿勢だと問題なく見えても、前傾したり座ったりした瞬間に生地が足りなくなることが多いためです。また、競技を続けている方は体型がまだ変化する可能性があるので、ウエストや太もものサイズ直しがしやすい仕立てにしておくことをおすすめしています。引退後に体型が落ち着くケースも多く、その場合は買い替えではなくサイズ直しで長く着られるよう、あらかじめ相談しておくと安心です。こうした判断は既製品の店頭ではなかなかできない、オーダー専門店ならではの視点です。
よくある質問
Q. 現役でこれからも体型が変わりそうですが、今作っても大丈夫ですか?
はい。ウエストや太ももにサイズ直しの余裕を残した仕立てが可能です。増量期・減量期で数センチの変化があっても対応しやすいよう、あらかじめ設計しておけます。作る前にご相談ください。
Q. 背中は大きいのにウエストは細く、既製品だとどうしても合いません。オーダーで直りますか?
まさにオーダーが力を発揮する体型です。背幅・肩・ウエストをそれぞれ独立して採寸するため、背中に合わせて胴が余るということがなくなります。ドロップの大きい体型ほど、オーダーの満足度は高くなります。
Q. 予算の目安はどのくらいですか?
当店のフルオーダースーツは税込59,800円からご用意しています。生地やオプションによって変わりますので、ご予算に合わせて最適なご提案をいたします。
